[SharePoint Online] Office 365 グループに接続されたサイトと単独のSharePointサイトコレクション機能の違い

Office 365 グループに接続された SharePoint チームサイト(以下、Modern Team Site と呼びます)と 単独のサイトコレクションとして作成した SharePoint チームサイト (クラシック表示) は機能的には同じだろう」と思っている方がほとんどだと思いますが、細かい部分で機能差があります。

ちなみに、新機能として既存の単独 SharePoint サイトコレクションを Office 365 グループに接続する設定が加わっていますが、この件に関しては検証が十分に終わっていないので、今回はこの点は考慮に入れていません。Modern UIとクラシックUIの機能差も今回は考慮にいれていません。サイト管理者視点での機能差です。

今回取り上げる機能差は、あくまでも現時点までに私が確認できている部分であり抜けているところもあると思います。またアップデート等により変更される可能性があるので流動的です。ちなみに、新たに機能差を見つけたら、忘れないうちに先に Twitter (@ai_yamasaki) でもつぶやくようにしていて、今回はそのまとめです。

作成できるサブサイト

サブサイトを作成するときに利用できるテンプレートが限定的です。次のサイトテンプレートだけが利用できるようになっており、例えばコミュニティサイトなどは利用できません。

  • チームサイト(クラシック表示)
  • ブログ
  • プロジェクト サイト
  • ドキュメント センター
  • レコード センター
  • 基本検索センター
  • Visio プロセス リポジトリ
  • SAP ワークフローサイト

ということで、ざっと見る限り実務で利用できそうなのは "チームサイト" だけでしょうね。

ブログはUIがレスポンシブWebデザインではないので、今更利用するのはお勧めしません。だったらモダンUIのニュース投稿がいいでしょう。プロジェクトサイトもレスポンシブWebデザインに対応していませんね。Microsoft Project と連携するのであれば有意でしょうが、それでも既存のチームサイトに "タスク" リストを追加すれば事足ります。ドキュメント センターやレコードセンターも SharePoint 2007のころからの名残で、機能的にはフィーチャーのアクティブ化で事足りますし、レコードセンターも大抵の場合使いません。必要なら既存サイトでインプレースでレコード保持する機能をアクティブ化すればいいですし。基本検索センターも、SharePoint Onlineの検索機能がそもしも充実してきているので、これも今更つかわないでしょう。Visio プロセスレポジトリも特殊です。Visioのヘビーユーザーがいれば、、ですが、Visioも一般的かと言われるとそう誰でも使っているわけではないですし。

サブサイトの削除

複数のサブサイトを手早く削除したいときに私がよく利用するのが、[サイトの設定]にある[サイトとワークスペース]という設定ページです。従来の SharePoint であれば下記のように×をクリックして、削除ができます。またサブサイト作成のためのアクセス権限設定へのリンクが表示されます。

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しかし、Modern Team Site では下記のように表示され、削除メニューがありません。またサブサイト作成にかかわるアクセス権限のカスタマイズリンクもない。もともと Modern Team Site ではサブサイトを複数作成していく使い方はあまり想定していないでしょうから、ある意味まぁ、仕方ないかもしれません。その代り複数の Modern Team Site を作って、SharePoint Hub で集約というのが今のところ王道でしょうね。

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既定のアクセス許可レベル

既定のアクセス許可レベルは Modern Team Site には 次の 5つしかありません。

  • フルコントロール
  • デザイン
  • 編集
  • 投稿
  • 閲覧

たとえば、"閲覧のみ" アクセス許可レベルはありません。こうしたアクセス許可レベルが必要なら、カスタムのアクセス許可レベルとして追加する必要があります。

リストのテンプレート化

Modern Team Site のトップレベルサイトには "リスト テンプレート" ギャラリーがありません。したがって、作成したリストはテンプレート化するためのメニューがなく、テンプレート化できません。たとえば、Modern Team サイト内に作成したカスタム リスト(ListA) ですが、通常だと「権限と管理」セクションに "リストをテンプレートとして保存」メニューが出てくるのですが、これがありません。

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情報管理ポリシー

クラシック SharePoint サイトではリストやライブラリの保持期限設定は情報管理ポリシーを使ってきました。しかし、Modern Team Site では情報管理ポリシーは存在しません。その代り、ラベルを使います。ラベルの基本構成は Office 365 全体管理者または Office 365  "セキュリティ&コンプライアンスセンター"の管理者が構成することになります。

多言語UI (MUI)

Modern Team サイトのトップレベルサイトは既定ですべての言語が第二言語として設定されています(ただし、翻訳の上書きはオフ)。ですから、メンバーの優先言語に応じて自動的に表記が切り替わるわけです。ただし、サブサイトは従来の SharePointサイトと同じで第二言語設定は既定でオフです。

ユーザー権限

Office 365 グループに接続されているわけなので Modern Team サイトのアクセス権限管理は原則 Office 365 グループで行います。ですから、サイトの設定ページに「ユーザーと権限」セクションは表示されません。ページ自体は存在していますが、なるべくは直接利用しないようにしているととらえるべきでしょう。

しかし、あくまでも原則としてというだけで、Office 365 グループに接続されている SharePoint サイトでも個別に権限は付与できます。たとえば、既定ではグループの所有者はフルコントロール、グループのメンバーには編集アクセス許可レベルが付与されている状態です。ここにOffice 365グループ以外の特定のユーザーに対して閲覧アクセス許可レベルを付与するといったこともできるわけです。

従来のアクセス権限の設定画面にアクセスするには[歯車]>[サイトのアクセス許可]にアクセスし、[高度なアクセス許可の設定]にアクセスします。もしくは次のURLに直接アクセスします。

https://<サイトのURL>/_layouts/15/user.aspx

ちなみに、Modern Team サイト内のサブサイトには従来通り「ユーザーと権限」セクションは表示されます。

SharePoint 発行機能は Modern Team Site では不要に

過去のブログ記事でも本件には言及しましたが、念のため繰り返します。

クラシックな SharePoint サイトではよく利用されてきた SharePoint 発行機能ですが、Modern UI にするときには不要です。特に Modern Team Site ではアクティブ化しないようにしましょう。現在のところ、Modern UI とSharePoint 発行機能の併用はサポートされていませんし、新しい発行機能の仕組みがあるため従来の仕組みは必要ありません。とはいえ、自分自身、既存の段階的に既存サイトをモダンUI化していっていますが、サイトは発行機能をアクティブにしています。管理ナビゲーションを使っているので、そうそうオフにはできない状況があるので、今のところは目をつぶるしかありません。しかし、新たに作る Modern Team Site では、こうした悩みに直面しなくていいようにオンにしないでおこうということです。

もっというと、Modern Team Site 前提なら、そもそも SharePoint 発行機能の存在自体、知らなくてもいいわけです。


[オフィスアイ] SharePoint Online サイト管理基礎 コース案内 ~モダンUIを把握し、活用しよう~

オンプレミスとOffice 365 の SharePoint Online の両方に対応してきた弊社の「SharePoint サイト管理基礎」研修ですが、今月より、オンプレミス版と SharePoint Online版とに分けています。

・オンプレミスの SharePoint 2016/2013 対応⇒「 SharePoint サイト管理基礎」

・SharePoint Online 対応⇒ 「SharePoint Online サイト管理基礎」

後者はタイトルも改め、コース内容も "モダンUI" を重視した内容に刷新しています。

SharePoint Online サイト管理基礎

演習も弊社の Office 365 環境を使ったグループワークを行い、実際に隣の席の人に自分で作成したサイトを公開してみるなど、実践的な内容です。

新しいコースアジェンダも公開しました。新任の SharePoint Online のサイト管理者や開発者などの方はぜひ、ご利用ください。

詳細⇒http://www.office-i-corp.jp/courses/oh-O365-201.htm


[Microsoft Forms] 企業向けプランが GA に! 気になる SharePoint アンケート機能との住み分けは?

Microsoft Forms はアンケート作成やちょっとした確認テストなどを作成できるサービスです。このサービスは Office 365 に付属していますが、先に導入されたのは教育機関向けプランでした。これから 2017年夏に 企業組織向けプランでも パブリックプレビューとして提供され、企業ニーズをいくつか吸収した形で 満を持して 2018年4月27日に GA (正式リリース)となったわけです。

Microsoft Forms is Enterprise Ready now!

Today, we are excited to announce that Microsoft Forms, a simple app for creating surveys, quizzes, and polls, is generally available to all Office 365 commercial customers. Used by more than 3 million users in education, Forms was brought to commercial preview by customer demand last year. Thanks t...

例えば、企業からのフィードバックにより、質問の分岐や リッカート尺度が加わり、また1つのフォーム当たり 50,000回答までサポートされるようになりました。

利用できるサブスクリプションは?

次の商用スイートで利用できるとのこと。

  • Office 365 Business Essentials, Office 365 Business Premium
  • Office 365 Enterprise E1, E3 と E5

データの保管場所は?

現在、Microsoft Forms のデータは米国とヨーロッパのサーバー上に格納されています。ヨーロッパを起点としているテナント以外はすべて米国にあります。ただし、他の国に拡大できるよう作業中であるようです。

SharePoint アンケート機能との住み分けは?

SharePoint のアンケート機能は SharePoint Server 2007から全く進化せずに来ました。画面も一部 リボンメニューになっていないところもあるくらいです。それから10年。すでにアーキテクチャーが古く、個人的には機能面で SharePoint のアンケート機能を使うメリットはもはやないと思っています。これに代わる機能が Forms でしょう。レスポンシブWebデザインに対応しているため、どのブラウザー、どの端末でも利用できます。社内だけでなく社外にもアンケートを公開できます。顧客からのフィードバック収集などもこれを使えばよいわけです。再利用するのも簡単。SharePointではいちいちリストテンプレートとして保存して、そこからアンケートを新規作成する必要がありました。

ということで、基本的にアンケート機能を利用したければ、Microsoft Forms を利用するように移行していく方向で検討していくのがよいでしょう。住み分けではなく、移行です。

ちなみに、Microsoft Flow とも連携できるのでより柔軟なシステム構築も可能です。SharePoint サイトに公開したければ Webパーツとして追加したり、Microsoft Teams 内でも Forms で作成したフォームをタブとして追加できます。外部に公開するアンケートであれば、埋め込みタグとしてWebサイトに追加して公開する。こういった従来よりも利用の幅の広さも Microsoft Forms の魅力だと言えます。

ちなみに、埋め込んでみたアンケート。試しに結果を送信してみても問題ありません。外部公開設定のため、匿名回答です。

【SharePoint アンケート機能と Microsoft Forms の比較】※ざっと思いつくところだけピックアップしてみました。

機能 SharePoint アンケート Microsoft Forms
レスポンシブ Web デザイン ×
外部公開  ×
条件分岐
特定のユーザーへの公開
クイズの作成 (選択肢ごとの得点配分や選択肢のシャッフル等) ×
質問の前後の入れ替え  △ (できるが、列の並び替えが必要) 〇 (手軽)
回答結果の Excel エクスポート
回答完了までの平均時間 ×
設問への手軽な動画追加 ×
アンケートフォームにアクセスするためのQRコード生成 ×
埋め込みタグの生成 ×
アンケートの複製 △ (テンプレート化すれば可能)
共同編集者の設定 △(アンケートリストに対するアクセス権限設定が必要で、複雑) 〇 (編集者向けにリンクを生成して共有するだけ)
下書き~公開までの管理 △ (SharePoint サイトにアクセスできるユーザーは作成中のアンケートもアクセスできる可能性がある) 〇 (共有するまで公開されない)
匿名での回答ができる
各回答をメール通知できる ×
平均スコアが表示できる ×
他のユーザーの回答結果が閲覧できないようにする △ (誰が答えたかわからないようにするため回答者名を伏字に設定することは可能。その他、リストの高度な設定をすれば他のユーザーの回答は閲覧できないようになるが、設定を知らないユーザーも多い) 〇 (原則、他のユーザーの結果は非表示。ただし、フォームの共同作業者は閲覧可能)
質問をシャッフルできる ×

このように機能の使いやすさ、豊富さでは Microsoft Forms に軍配が上がります。


[SharePoint Online] ストレージ容量が増量に! (20倍)

 SharePoint Online では従来テナント単位のベースのストレージ容量は 1TB であり、これにサブスクリプションユーザー数×0.5 (500) GB の容量を加算したものが全体容量となっていました。ここから各SharePointサイトに対して容量の割り当てを行っているわけです。

これが、2018年6月1日~8月末までに容量増量となります。なんと 20倍! 

Increase in SharePoint Online storage allocation

Global digital transformation is driving growth across Microsoft 365 and SharePoint as organizations invest in technology to empower employees to do their best work. More than 350,000 organizations now have SharePoint and the data they are storing over doubled last year alone. We're hearing custom...

 ベースのストレージ容量の 1TB は変わりませんが、サブスクリプションユーザー数当たりの容量が20倍になり、10GBが割り当てられます。ということで、300ユーザーいたとすると 

1TB + (10GB × 300ユーザー数) 

ですから、全体として 4TBが利用できる計算です。

Office 365 グループに接続された SharePoint サイトもこの対象であり、Microsoft Teams や Yammer で使っている SharePoint ストレージ容量が増えるわけです。朗報ですね。これでまた一段とオンプレミス サーバーと差が出ますね。

ちなみに、Office 365 F1,とMicrosoft 365 F1 の SharePoint Online kiosk plans は対象外です。

 


[PowerApps] 開発環境についての情報アップデート

 PowerApps の大幅アップデートが 2018年3月下旬にアナウンスされましたが、開発環境についても大幅な変更があるのでかいつまんでまとめておきます。

情報ソースは下記の PowerApps Blog です。 

PowerApps Studio for the Web is Generally Available for Production Use

We are pleased to announce that starting today PowerApps Studio for web is generally available for production use. The web studio is the premiere authoring experience for creating PowerApps and is the recommend way to build your apps.

 

PowerApps Studio for the Web が正式リリース

これまでPowerApps の開発ツールは次の2つありました。2018年4月18日現在も現状は同じです。

  • PowerApps Studio for Windows
  • PowerApps Studio for the Web (Web Studioと呼ぶこともある)

要するに Wind0ws デスクトップ版と Web版があったわけですが Web版は久しくプレビューとなっていました。これが2018年3月21日付けで 正式リリースとなったわけです。

今後の主流は Web Studio

現在、Web Studio の方が、 Windows デスクトップ版と比較すると機能と性能の両面を凌駕しました。そして、Windows 版の PowerApps が持っているアプリの編集機能は今後削除されます。つまり、単純にアプリの実行環境としてだけ利用することになります。

では、この機能がいつまで使えるのか?

2018年6月1日に PowerApps for Windows からは編集機能が削除される予定であるとのこと。

 ということで、Web版が今後の主流になります。Web版といっても特に何かインストールする必要はありません。Webブラウザーさえ利用できれば、アクセスできます。ですから、職場でも家でも、Mac または Windows PCがあれば利用できるということです。